2008-06-01から1ヶ月間の記事一覧

シグナル(2)“ろくでなし”との関係

続きです。シグナル(歌詞)で歌われている情景は、以下のようなものです。この情景は、アルバム『俺の道』に収録されている“ろくでなし”(歌詞)のそれと驚くほど似ています。また、その順序は反対ですが、1番で夜を歌い2番で昼を歌う、という構成までも…

シグナル(1)その美しさ

ここまで、町丘の全部の曲がネガティブ一色であるように書いてきましたが、アルバム『Starting Over』の立ち位置をはっきりさせようとして、ことさら偏った書き方をしてしまいました。というのも、町丘の楽曲のうち、“シグナル”と“なぜだか俺は祷っていた”は…

さよならパーティー(4)

再び、しつこく“さよならパーティー”です。末尾の歌詞に、人生の時間軸を表すものとして「道」という言葉が出てきます。これを頼りに、エレカシの変遷を辿ってみます。 過去にも多くの歌で、この意味での「道」が歌われてきました。そしてそれによって歌われ…

まぬけなJohnny(3)

この歌の歌詞が、「男の間抜けさ」を見事に表現していること、またそれは宮本にとって「過去の自分のダサさ」を表現する必然性があったからだということを書きました。 これに関して、もう4ヶ月も前に、以下のように的確なブログ記事が書かれています。 自分…

まぬけなJohnny(2)

(1)からの続きです。歌詞はこちら。 宮本はROJのインタビューで、「男のまぬけな、ださい感じを表現したかった・・・突然火鉢で生活はじめるのも間抜けといえば間抜けなわけで。」*1と話しています。 僕は、これは見事に実現できていると思います。それは…

まぬけなJohnny(1)

抜けた超えたと、自分でもくどいので、別の曲のことを書いてみます。“まぬけなJohnny”。 1ファンの僕が言っても説得力ないですが、これは名曲です。 曲や歌唱はもちろんですが、さらに歌詞が技巧的で素晴らしい。緻密に設計・計算された歌詞だと思います。 …

デドアラ以降の到達点としての『Starting Over』

昨日とその前に書いた例のように、「さよならパーティー」は、全体として前作町丘に見られたネガティブなトーンを乗り越えた、と言えると思います。このことを、もう少し遡りながら考えます。アルバム『DEAD OR ALIVE』を機に、エレカシは極めて意識的・自覚…

人生の午後に

「さよならパーティー」が乗り越えたものの例その2。 1ファンの僕が言うのもナンですが、名曲だと思います。曲調と歌詞と歌声がはまっていて、何度聞いても聞き入ってしまいます。 さて宮本はこの歌を「恋愛の倦怠」に関係付けて解説しています。 具体例と…