2008-01-01から1年間の記事一覧

仕事帰りに35曲

市況がこんな感じなので、4月以降の受注はまじで危ないということで、今のうちにとにかく働け働け。 ふう。という怒涛の仕事ラッシュがひと段落したので、9時に会社を出る。およそ一ヶ月ぶり。 晩飯に五目ラーメンとシューマイを食べて、酔っ払ったみたいに…

東京の空(1)凝縮された葛藤

順番がめちゃくちゃになっているが、3つ前の記事の続きで、アルバム「東京の空」についての話を。 4つ前の記事で書いた、「なぜいままで気づかなかったんだ!」というのが何だったか、思い出した。それは、このアルバムではことさら「ささやき」について歌…

生きている証

いまよりもっと若い頃、仕事の「スキルアップ」のために『ロジカル・シンキング』だの『問題解決技法』だのといった本をさんざん読んで分かったことは、そういう考え方をすればするほど空しくなるということだった。見た感じ軽やかに問題が整理されていくが…

偏愛のその先

さっき何気なくテレビをつけたら、BSで「熱中夜話」という番組をやっていて、面白く見た。 クイーンの熱烈なファンが見たところ50人くらい集まって、これもクイーンファンというゲストと共に、ひたすらクイーンを愛でるというトーク番組。 この曲を聴いたの…

誰かのささやき―もう一人の声

JCBホールで歌われたこの歌は、誰もいない部屋で宮本が聞いたというささやき声を歌ったものだった。そしてこの歌を聴いている僕らも、そういった声を、「誰かのささやき」を、聞くことができる。 後半に突然飛び込んでくる輪唱の声が、それだ。主旋律に集中…

秋の3点セット

前回の続きを書こうと思っていたのに、仕事漬けでなんだかもはや忘れちまった。というわけで、雑感というか近況というか。 秋が深まってくるときまってアルバム「東京の空」が聞きたくなる。そもそもここ何年か、秋の深まり方が完全にパターン化しているのだ…

共作歌詞にみる「異質な普通」

ライブから一週間、まだ余韻覚めやらない。前回の記事のコメントでメンバー共作への期待という話になったので、それに関して以前考えていたことを思い出した。 もう3ヶ月も前のことになるが、たまたまshokou5さんの日比谷野音ライブレポを読んで、感動のあま…

JCBライブ2日目「落ち合ったぜ!」

何年かぶりの東京遠征。決断してよかった。またも、素晴らしいライブだった。 年をとるにつれて、「泣くか泣かないか」の境目が下がってくるようで、本当にすぐ泣けることに驚く。特にアルコールがちょっとでも入るとひどい。「いやー今日はちょっと感動した…

歴史前夜 その声が意味するもの

声についての話で、鮮烈によみがえった記憶があった。前回、「初聴きのときメロディーがつかみにくい」などと書いたが、まったく反対に、初聴き、しかもライブでの初聴きでメロディーが心に飛び込んできた楽曲があった。それが「歴史前夜」。 ライブ盤「日本…

It's My Life(2)またはホモ・カンターレ

(この記事は新曲の解釈などは含みませんが、とにかく長いです) つくづく思う、エレカシの歌は不思議だ。たとえば吐きそうになるくらい脳を空回りさせて仕事を終えた日は、宮本の歌のメロディーが聞こえなくなる。さっき聞いた It's My Life は、ガストロン…

It's My Life

(この記事は新曲の感想や解釈を含みます) つくづく思う、エレカシの歌は不思議だ。歌を聴く前と後で、こんなに歌詞の印象が変わってしまうなんて。言葉の意味、強度、字面の輝き、何もかもが違ってしまった。 というのも、この歌に限って、僕は歌を聴くよ…

eastern youth 吉野と、宮本

今日は心斎橋で eastern youth のライブがあったので行って来た。エレカシ以外で唯一、定期的にアルバムを聴きライブに行くバンドが、これまたデビュー20周年のおじさん達とはいかに。 吉野寿と宮本浩次はまったく正反対だ。吉野はぎゅっと詰まった粒子だが…

シングル初聴

昨日思ってたことに反して、つい聴いてしまった。家人を起こさないようにしてこっそり。シングルB面。(以下ネタばれどころか他曲の引用まであります) おお?うんうん。あーそうだよな。おおお!! ときて、 やった!! なんだかとにかくやった!! この土…

シングル購入(未聴)

0時でもあいてる駅前のTUTAYAにシングルが置いてあったので購入。新譜コーナーの宣伝文句が冴えていて自然笑みがこぼれた。 “変わりゆく季節と人生をテーマに東京の町で 光溢れる輝きを求めて「キミ」と歩いて ゆこうと力強く訴えかけるラブソング。” この、…

宮本の「首」に思う

ご存じでしょうか。宮本の体型はむちゃくちゃ細い。そしてご存じでしょうか。宮本の首は、それと対照的に、むちゃくちゃ太い。 そこには、あたかもそれがアスリートの肉体であるかのように、宮本の、エレカシの20年が刻まれている。

エレカシ的なシューベルト語録

本を読んでて、これエレカシっぽいなと感じることがある。「エレカシっぽい」とは間抜けな響きだが、そういうことだ。それを記録というか紹介していこうと思う。 掘り下げた考証のすえにそう思うのではなく、言葉の断片から直感的に感じたものです、と言い訳…

インタビュー2件

忙しくて夜空の月もみていない。でもMUSICAとCUTのインタビューは読んだ。いや、これが僕にとっては「夜空の月」か。とりあえず立ち読みなので正確な引用はできませんが、感想はこんなところ。

体育会系が聞くエレカシ

もうネット上では見られないようですが、「Get Sports」の田臥選手動画について。僕はもともと田臥選手を薄くではあるが応援していたので、映像の内容そのものにまず心打たれた。で、要所でエレカシの歌の歌詞を引用する形でテロップがはいり、その重なり具…

「肯定派」の弁

いやー、荒れてるみたいですね。肯定派と批判・悲観派が。あちこちで。僕は肯定派なんだろうな。それも全面肯定。肯定も批判もないんですけどね、ほんとは。自分がエレカシに対して一番批判的だったのはいつだったか、と回想してみると。

新曲PVのコナンドラム

さっき、PVの蝶が、宮本とエレカシの「脱皮」を象徴しているんじゃないかと気づいて、ちょっと興奮した。 そう考えると、このPVには謎かけがたくさんあるような気がする。 イントロ。無から町ができあがっていくところ。 たきさんが指摘した、四季のアイ…

30秒スポットを見て興奮

新曲「新しい季節へキミと」 の30秒スポット視聴を見ましたよ。(→公式)(追記:以下、かなり極端な形で印象・感想を書いています。ご注意ください。)

笑顔の未来へ(2)悲しみの果ての笑顔

ふたつの言葉が変わった、ひとつは「目」、と書いたが、もうひとつは「笑顔」または笑いだ。ある時期からエレカシの歌の中で笑いと悲しみは同じ意味だったし、こういう風な笑顔なんて歌われたことはなかった。

笑顔の未来へ(1)悲しい「目」で何を見る

新曲の発表も近いので、最近のシングルをあらためて聞いている。で、今さら「笑顔の未来へ」に嵌っている。 この曲をはじめてCDで聞いたときにはキラキラ感にクラクラしたが、聴き込んだ今はもう幻惑されない。暑苦しい汗のほとばしりを、キラキラの中に隠…

それはきっと誤解です

いや、例の宮本画像のことなんですが。Rocksのトップページにある、例のあれです。 昨日たきさんのところでコメントしたとき、変な紋切り型を書いたせいで誤解を持たれてしまいそうなので、ここで続きを書いておくのです。

宮本とベートーヴェン

先日の記事のコメント欄で「のだめカンタービレ」の話になって、宮本とベートーヴェンについても少し考えていたことを思い出した。19世紀的な話しの続きで書いてみようと思ったが、書いてみるとやたら長文になった。悪ノリしたような気もするが、とにかく…

宮本とファウスト(ROJ337インタビュー)

ROJ337のインタビューを読んだ。 冒頭のファウストの話をきっかけに、インタビューを通じて大きく2つのことを話してくれたように思える。それぞれ面白かった。ひとつは、エレカシのいわゆる「ニュー・モード」としての現在に至る道を、ゲーテの『ファウスト…

採譜後記

終わってないのに後記。 楽譜作成にあたって、蔦谷氏のピアノをひたすら聞いた。 よく考えると、シングルカップリング曲のインストバージョンを、わざわざこんなに聞くことってあまりない。せっかくなので、この経験を生かして蔦谷氏のピアノの感想を書いて…

「風に吹かれて Piano version」の自作楽譜

<2010.9.4追記:下記楽譜の最新版は→こちら> たきさんが「風に吹かれて」を弾き語り練習しているのを見て、やってみたくなった。しかし、ギターはもう何年も弾いてないし弾ける環境にもないので、ピアノバージョンを練習してみようと思った。 蔦谷氏が弾い…

Starting Over(5)あの鐘を鳴らすのは

歌の前半で回想の道を走った後、小休止した車は再び走り出す。この走り出す部分がまた印象的なのでそれを書く。Cメロから歌の終わりにかけて、2つの音が鳴る。クラクションと鐘の音だ。この二つの対比はいろいろと示唆的だと思う。

Starting Over(4)車は走る、回想の道を

途中で寄り道しましたが、楽曲「Starting Over」シリーズの続きです。 何度も聞いてるうちにサビが奇跡のように感じられてきて、それを分析的に書くのもばからしいので、もっとばかになって創作文の形にしてみた。書いてみると、この歌の感想を書くためには…