帰りの電車から月を見上げた時、ふと思った。 「恋人よ」という歌がある。それは、あの「死」の感覚がこれほどまで希薄化したこの国で、ただ一つ確かに、死とそれ故の美と生の感覚とを静かに紡ぐうたである。 幸せの絶頂でふと死にたくなる感覚。 月が美しい…
映画館の最後列からどアップの宮本を見たのだった。 いくつかの曲で、圧倒的という言葉が貧しく聞こえるくらい無量たる才能の圧力を感じた。 大地のシンフォニー、涙を流す男、シグナル、今宵の月のように、などだったと思う。 なかば畏怖とも言える念にさら…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。