愚痴

怒りが、続かない。
あの頃のようには、怒りの力が持続しない。
屹立した溶岩は、いつだって分厚いもやに絡め取られてしまう。


振り上げられた拳は行き場知らず、爆発なき尻すぼみ。
したり顔ですべてにうなづき、言葉尻合わせる。
燃えたぎってた血潮忘れたふりをしてるまに、気付いた時にはもう遅いのだ。


あのときの怒りは、確かに僕という人間を変えた。いまだって、いまこそ、怒りの力が必要だ。
よだれを垂らして叫びを聞いてるだけではなんともならない。
無理にでも怒り続けなきゃならない。
無理にでも叫び続けなきゃならない。
全身で、目をむいて、汗まみれで、あのように。