サングラスが遮光する

一見して、衝撃のアルバムジャケット。
なんだか妙な、憎悪のような力強さを感じたせいだ。そして、拒絶しているかのように見えたせいだ。


青い空、まばゆい光、「昇れる太陽」を。


「昇れる太陽」とはそもそも、曙光を伴う「昇る太陽」ではなく、このサングラスの淵が照り返しているように、中空高く昇り来たった太陽のことだろう。
そのもとでは、ものごとは否応なく輪郭を持つことを強いられ、白々とむき出しにされる。
その結果はというと、例えば“to you"のさんさんと照る光の中で、気づかされる。

ああ前を見ても振返っても行き場探しの堂々巡り
ああ右を見ても左見ても幸せ探しの堂々巡り


それでも光の中を歩もうとするひとに、きっとサングラスは優しい。


その奥ではこう言っているのかもしれない。
ある墓碑に書いてあったように、「昼の光に、夜の闇の深さがわかるものか」と。